ソフトバンク<9984.T>は30日、2009年4―6月の営業利益が前年同期比27.3%増の1082億円になったと発表した。携帯電話事業がけん引し、四半期ベースで初めて1000億円を超えた。通期予想に対する進ちょく率は25.7%。前年同期の通期実績に対する割合は23.6%だった。トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト4人の予測平均値1063億円と同水準だった。
7月30日、ソフトバンクの4―6月営業利益は27.3%増。写真は都内。昨年11月撮影(2009年 ロイター)(Reuters)
営業利益とともに、売上高も前年同期比2.9%増の6663億円と伸び、増収増益となった。売上高は4―6月期で過去最高。部門別に見ると、移動体通信事業が売上高で同9%増、営業利益が同36%増と伸びており、会見した孫正義社長は「明らかに移動体通信が増収増益を引っ張った」と強調した。
経常利益は同45.2%増の787億円、当期利益は同41.4%増の273億円とそれぞれ4―6月として過去最高だった。前期の一時的なコスト増が解消された反動があったためだとし「本来あるべき姿になった」と述べた。フリーキャッシュフロー(FCF)は、前年同期の378億円のマイナスが565億円のプラスとなった。
2010年3月期の営業利益予想は前年比16.9%増の4200億円で据え置いた。この予想は、トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト13人の予測平均値4277億円と同水準。FCFの見通しも、2500億円で据え置いた。
ただ、孫社長は4―6月の業績が堅調なことからFCFについて「今年の2500億円の予想をほぼ間違いなく上回れるのではないか。3年で(累計)1兆円は十分にいける」との見通しを示し「(営業利益・FCFともに予想を)当面、据え置いているが強含みだ」と述べた。
<米MSとヤフーの検索エンジン、日本のヤフーも利用の可能性>
孫社長は、米マイクロソフトと米ヤフーが検索事業で提携合意したことに関連し、日本のヤフー<4689.T>も両社の検索エンジンを使う可能性があるとの見通しも述べた。マイクロソフトとヤフーは29日、ネット検索事業で10年間の提携に合意。両社の関連事業を統合することで、検索最大手グーグルへの追撃体制を整えようとしている。
孫社長は、両社の提携について「歓迎すべき出来事」との認識を述べた。その理由として「米(ヤフー)の検索事業が巨額の設備投資、研究開発投資をどのくらい継続できるのか不透明になりつつあった。MSとの提携で大いに強化されることが期待される」との考えを述べ、日本のヤフーについては、足元で検索市場のシェアは大きいとしながら「エンジンの部分もテクノロジー面で強化される」との見通しを語った。
今回の提携で、マイクロソフトは検索エンジン「ビング」をヤフーに提供し、両社のプレミアム検索広告の販売はヤフーの営業部門が担う。ただ、今後、規制当局の審査および承認を経る必要がある。